第11章 11本目
言い合いが終わったのか黒尾さんがこっちに来た。
黒尾「ちょっと~何ひたすら食ってんの。なんで赤葦に抱きつかれてんの」
『あ、ヤキモチですか?』
当たり前だろと少し拗ねたように黒尾さんが言う。
『あれは赤葦くんが黒尾さん呼ぶためにしたんですよ』
黒尾「はぁ?」
『今日が最後なのにもっと一緒に居なくていいのかって。』
黒尾「だからって抱きつくとか...やっぱり油断ならねぇな」
『ハイハイ。もう食べたんですか?』
黒尾「あぁ。もう腹いっぱい。」
じゃあ...と黒尾さんの手を引く。
『お父さんとこ行きましょうか』
黒尾「またかよ。絞められたら助けてね」
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『お父さーん』
澤村「ん?あ、二人でどした。」
菅原「なんだ?結婚の挨拶か? 笑」
黒尾「あーお父さん、娘さんを僕にください」
澤村「なに言ってんだ!お前みたいなチャラ男にユキノはやらんぞ!」
菅原「お父さん落ち着いて!」
澤村「そんなにユキノが欲しければ」
『欲しければ?』
澤村「俺をスカイツリーに連れていけー!」
菅原「なにそれ。ただの観光じゃん」
『私、超お手軽に貰えちゃうんですね』
澤村「まぁ、冗談はここまでで。黒尾、頼むから泣かさないでくれよ」
菅原「そうだぞ~大事な娘なんだからな」
『前、弟みたいって言ってましたよね』
黒尾「まぁ泣いた顔も見てみたいけどね~」
澤村「ユキノ、まだ間に合うぞ。帰ってこい」
『そうですね』
黒尾「おい嘘だって。ちゃんと大事にする」
澤村「ユキノの為にも俺たちの為にも全国行ってごみ捨て場の決戦やんないとな!」
黒尾「おう」
菅原「じゃあ後は二人で話してこい~まだ時間あるから」
『はい。行ってきます』
黒尾「どーもね~」