第10章 10本目
黒尾「そうかぁ~あークソ!すげぇ嬉しいわ」
『それは良かったです』
黒尾「あーちょっと...手握っていい?」
どうぞと言うと黒尾さんが優しく握る。
黒尾「離れてるしバレーもある。連絡出来ない時もあるけど大事にすっから」
『大丈夫です。応援してます』
うおぉ!めっちゃ好き!と抱きしめられる。
自分の気持ちを自覚してから(うっすらだけど)抱きしめられるのはなんだろう。すごく幸せかもしれない。
そしてどうやら私は肉食系みたいだ。
『黒尾さん..これからもっと私に気持ちの自覚をさせてください。お願いします』
黒尾「え、うそ。それハンパない......」
『早くしてくださいよ』
黒尾「反応薄いのにおねだりとか...」
そしてそっと唇を重ねた。
離れようとする黒尾さんをグッと引き寄せてまたキスをする。
黒尾「......ヤバイ...くそ可愛い.....」
『これからよろしくお願いします』
黒尾「こちらこそ......」
それから何度もキスをせがまれて理性が崩壊する前にユキノを部屋まで送った。
部屋に帰る途中、廊下にしゃがみこんで顔を押さえる......
黒尾「...あんなの......反則だろ...」
_____ トントン
肩を叩かれビクッと振り返ると...
赤葦「なにしてるんですかこんなとこで。」
黒尾「なんだ...赤葦か。木兔は一緒じゃねぇの?」
赤葦「常に一緒にいるわけじゃないですから」
たまには離れないと疲れますし...と何気にひどい事を言う赤葦。
赤葦「それで。何してるんですか?橘さんと一緒だったんじゃ...あ、フラれたんですか?」
黒尾「ちげーよ!...付き合うの俺たち!」
赤葦「じゃあよかったじゃないですか。」
黒尾「いやそうなんだけどね...」
そう言って顔を両手で押さえ悶える...
赤葦「気持ち悪いですよ」
黒尾「ちょっとお前ひどくない?」
誰にも言うなよ...とボソボソと話す。
赤葦「はぁ。いつもは反応薄い橘さんにグイグイ押されて理性が持たないと...それはお幸せそうで。じゃあおやすみなさい。」
えー!ちょっと!と追いかけ悶々とした夜を過ごした黒尾でした。