第7章 7本目
お風呂から上がって、女子の部屋に戻るのもなんかなぁと思って外に出てきた。
やっぱり女子が揃うと話すのは恋ばなになる。
人の話を聞くのは嫌いじゃないけど恋っていうのはイマイチわからない。
いい具合の風が吹いて涼しい...
目を瞑って風を感じていると_____
「橘さん?」
名前を呼ばれ目を開けると赤葦くんがいた。
『あれ。赤葦くんどしたの?こんな所で。』
赤葦「俺が聞きたいよ。何してるの?」
『お風呂から出て涼みに来ております』
赤葦「部屋クーラーついてたでしょ?」
『お部屋は女子が恋ばなをしてるから』
赤葦「橘さんはしないの?恋ばな」
『恋ばなね~しないよね』
そうですかと言いながら赤葦くんが隣に座る
『中に入らないの?』
赤葦「橘さんが入るなら入るよ」
『え、わざわざ居てくれるの?危なくないよココ』
赤葦「お気遣いなく」
......こっちのセリフだよそれ。
『やっぱり東京の男子はさりげない優しさで女子をキュンとさせるんだね~』
赤葦「そうなの?よくわからないけど。」
『そうなんじゃない?黒尾さんも何気にそんな感じ』
赤葦「へ~そうなんだ」
そのまま二人ともただボヘーっと星空を眺めていた。
すると赤葦くんが沈黙を破った。
赤葦「ねぇ」
『なーにー』
赤葦「二人には秘密にするからさっきの話教えてくれない?」
『赤葦くん...意外だね』
赤葦「気になるよ」
『まぁ赤葦くんなら大丈夫かな』
少し前の合宿で月島と風呂場で遭遇しバスタオルが落ちて裸を見られて以来話掛けたら顔を背けるようなったという話をした。
赤葦「...それは...まぁしょうがないんじゃない?」
『わかってるよーだから何も言わなかったんだよ。けどいつまで経ってもそうだから乙女か!って思ってね』
赤葦「...橘さんは恥ずかしくないの?」
『いや恥ずかしかったよ。けど私以上に月島が真っ赤だったから。何か気の毒で...』
赤葦「橘さん変わってるね」
『よく言われます』