第10章 いつになったら気づいてくれる?(一松)
赤塚遊園地についた。
やっぱり遊園地は華やかで俺には場違いな場所。
だけど○○が好きなら別に良い。
俺は受付に行き、金を払おうとした。
「一松君いいよっ、お金私払うから…」
一松「良いの。俺が払いたいだけだし。」
「……ありがとう…優しいね、一松君」
何が優しいんだろうか。俺が払いたいのは本当だし、女に金払って貰う男なんて、カッコ悪い。
俺は金を払うと、○○と入り口の虹のゲートを潜る。
入った瞬間、懐かしい光景が見えた。
陽気な音楽と可愛い着ぐるみ。
遊園地なんて何年ぶりだろうか。
「一松君一松君!!どれ乗る?」
やけにテンション高いな、○○。
俺はパンフレットを見、○○が好きそうな乗り物を探す。
あ、これだ。
一松「ジェットコースター。」
「えっ」
○○が軽くひきつった顔をしている。
苦手か、ジェットコースター。
遊園地の定番じゃねぇか。
一松「よし行こうジェットコースター。」
「えぇぇぇ~~~~」
嫌がりながらも満更では無さそうだし、ジェットコースターの方向へ向かってるじゃん。
行くしかねぇな。