第10章 いつになったら気づいてくれる?(一松)
【トド松】
○○ちゃん………
何で一松兄さんとデートしようとしたの?
ただの男友達だから、
それとも、
○○ちゃん、一松兄さんのこと、好きだから?
僕だって、○○ちゃんのこと、大好き過ぎて壊れそうなのに。
デートするの?
一松兄さんとその暖かい手を、指を一松兄さんの手に重ねるの?
一松兄さんとその可愛い笑顔を魅せるの?
いや、これじゃ一松兄さんに嫉妬してる見たいじゃないか。
これでいいんだ。
○○ちゃんが望むモノに、邪魔をしてはいけない。
だけど、いつかでいいんだ。
○○ちゃんが僕だけを見てくれるなら。
カラ松「トド松?どうしたんだ、悩み事か?」
はい出ましたクソ松兄さん。
何でこんな時に現れては人を心配するかな。
そうですよ、兄さんの言う通り悩み事です。
トド松「そう、悩み事。」
カラ松兄さんのことだから何でも聞いてやる、とかお前も静寂と孤独を愛する男か、とか訳の分からないことをいうかと思った。
カラ松「そうか、悩み事か………」
そう静かに呟いた。
カラ松兄さんも悩み事が在るなんて思ってなかった。
…あ、そうか。
○○ちゃんのことか。カラ松兄さんも○○ちゃんのことが好きだからか。
一松兄さんが○○ちゃんとデートするなんて聞いたら、どんな顔をするかな、
兄弟の恋路を邪魔することなんて出来ない兄さんが。
○○ちゃんは、誰のことが好きなのかな?
好きな人なんていない?
僕たち兄弟の中?
それとも、
ほかの誰かなの?