第8章 偶然(チョロ松)
【○○】
「はぁ~凄く良かったね、チョロ松君!」
私は適当な相槌を打った。
だって名前位しか知らない程度の子に詳しい感想なんて言えなかったから。
チョロ松「あ…うん、そだね。」
チョロ松君がなんか素っ気ない。
「なんかチョロ松君変だよ?最初会った時から。」
私って何でこんなに思ったことをわざわざ言ってしまうんだろう。
だいぶお節介なはずなのに。
チョロ松「いやっ……何でもない。そういやお腹空いたでしょ?どっか食べに行かない?僕奢るから。」
ほら、やっぱり。
チョロ松君、私に奢るとか言って話そらしたね。
「ありがとう!じゃあ、お言葉に甘えますか!」
私は初めて松野家にお邪魔したときと同じ言葉を口にした。