第6章 ねこふたり。(一松)
一松君が落ち着いた後、私はハンカチでぐしゃぐしゃになった一松君の顔を拭いた。
一松「ごめん○○…俺ホントに情けなっ…」
「…………」
一松君は二の腕を擦っていた。
それは寒いからだろうか、それとも____
「一松君?何があったの?」
私は一松君に聞いてみた。
一松君のこと、放っておけるワケないから。
一松「……あのさ、○○は家族から嫌われたら悲しい?」
「!?」
まさか…
「一松君……」
一松「大丈夫だよ、クズでゴミの俺だから。」
「大丈夫じゃない!来て!」
私は語気を荒くして一松君の手を引っ張った。
寂しそうにしている猫は、暖かい家族の元へ連れてってあげなくちゃならないから。