第4章 オムライス(カラ松)
【○○】
カラ松君が助けに来てくれた。
痛みと寒さと恐怖と、そして来てくれたことの嬉しさで涙が溢れた。
カラ松「あっ…○○!大丈夫か!?」
やだっ……人前で泣くなんてカッコ悪い………
カラ松「ゴメンな、○○、」
何でカラ松君が謝るんだろ…カラ松君は何も悪い事なんてしてないのに。
カラ松「怖かったな、痛かったよな、泣きたいときは好きなだけ泣け。俺はずっとここにいるから。」
カラ松が私を力強く抱き締めた。
私はカラ松の言葉にとても安心した。
私は、誰かに、そう言ってもらいたかったから。
私もカラ松君の背中に腕を回した。
カラ松「………!○○……肩……」
私の肩の傷にきずいたカラ松が心配そうに私の肩をみる。
肩には痛々しく血に濡れていた。
私は肩を確認した瞬間、忘れていた痛みが再び痛み出した。
「いたっ……」
カラ松「あぁっ……○○、俺、部屋まで送る」
私は 平気 だと言えなかった。
私の肩の傷はさっきと比べ物にならないくらい苦しかったから。
私はカラ松に担いで貰いながらエレベーターに乗った。
エレベーターに昇る時間がとてつもなく長く感じた。
私をしっかりと支えてくれるカラ松君。
固く筋肉のついたカラ松君の腕。
凛々しい眉の表情。
カラ松君って、
男の子なんだ………
そんな当たり前のことに私の心拍数が上がる。
この狭い密室の中では私の心臓の音が聞こえそうなくらいだった。
カラ松「ん?大丈夫か?○○、」
カラ松君の色気ある顔に私はいちいちキュンとする。
そうしているうちに、エレベーターが私の部屋の階に止まって、私の部屋についた。