第7章 中学時代
中学時代はそんなに親しくはなかった。
でも、そんなことは最初だけ。
花宮「よろしくお願いします」
気持ちわるいほどの愛想笑い
私は入学当初の花宮の印象は『胡散臭い』だった
なんでこの人はここまで化けの皮をかぶるのだろうか。
女子全員に愛想笑いを振りまいて、勉強もでき、バスケをやっているし運動もできる。
だが、こんな奴が真面目にプレーするわけもないだろうな…と思った。
変に関わって女子たちの間で噂とか呼び出されて、手を出してもいないのに近づくなとかって言われたら嫌だし面倒だから極力関わらないようにはしていた。
…あの日から…
あの日から…きっとすべてが始まったのだろう
花宮「また…隣ですね」
席替えでよくとなりになっていた花宮
また愛想笑いで話しかける
「…ですね…」
そんな猫かぶりで話しかけられたら返答しにくいし、伝染りそうだからやめてくれ…なんて思っていたわけだが…
おまけにクラスは三年間一緒
この時の私は気づきも知りもしないわけだが…
花宮「…バスケ部…ですよね」
「うん…この会話前もしたね。もう無理に話しかけなくていいよ。そんな愛想笑いで話しかけられてもこっちが困る。私、そこらへんのメス豚とは違うから」
少し驚いた様子でこちらを見る
「それに…バスケは好きって言ったら嘘になるし嫌いって言ったら嘘になる…。ただ強い奴がいなくてつまんない。それだけ」
花宮「そうですか…」
「あと、その敬語やめて。その胡散臭い笑顔も。猫かぶりしてんのバレバレだから。この学年だと私くらいじゃないのか、気づいているの」
花宮「…」
「それと私、イイコちゃん大っ嫌いなんだよね。まぁあんたの場合は『被り』だからその中には入らないけどね」
そして、
軽く手を振り机に伏せる
花宮「…」
そのあとは一言も話さなかった