第17章 Afterward 〜ネコとくま〜
気がつけばお互いが
お互いの後頭部に手を廻し、
離れることを拒むように
何度も角度を変えて口づける。
水音が耳に響く。
お互いの口から発せられる
クチュという音やチュッという音が
更に自分の中の熱を煽る。
「ふっっ、っんん…しょぅくん…」
「んっ、さと、し…」
口づけの合間にお互いの名を呼ぶ。
なによりも愛おしく尊いもの…。
互いにその想いを…熱を…
唇を通して伝えていく。
翔くんの舌が僕の口の中をくすぐる。
硬く尖らせた舌が
上あごの裏を撫でるとそれだけで
電気が走ったかの様に体が震える。
我が物顔で僕の口の中を
蹂躙する舌を押し出すようにして
翔くんの口に侵入する。
舌で翔くんの唇の裏を舐める。
ぽってりとした唇を食むように
自分の唇で挟み、
そのまま唇に舌を這わす。
キスの気持ちよさを存分に味わう。
名残惜しそうに離れるお互いの唇。
二人の唇を銀の糸が結ぶ。
翔くんの唇が首筋に移る。
「智くん、いいにおいがする…」
僕も翔くんの首筋に顔を埋めて
翔くんの香りを嗅ぐ。
「翔くんの匂い…好き」
そのまま悪戯するみたいに
首筋を舐め上げる。
「んっ…さと…」
翔くんの声に気をよくした僕は何度も何度も
男らしい首筋に舌を這わす。
「んっっ、いたずらっ子だ…っっ
さとくん、お仕置きだね…」
翔くんが耳許でサディスティックに囁く。
その一言に僕の背筋を電流が走る。
この先を…期待している自分がいる。