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Side by Side  【気象系BL小説】

第13章 月はピアノに誘われて


月が綺麗な夜だから…

ベランダから月をみていた。

この家は周りに高い建物がないから

空がすこしだけ広く見える。

月がすごく近くって…

月が地球にキスしそう…。


手にした缶からビールを呷る。

季節外れの月見もなかなかいいね。

この月はさすがにキャンバスに

映すことは出来ないから

瞳に焼き付ける。


背中でがらって音がして

振り返ると…翔くんがいた。


「おかえりなさい。今日は早いね?」


「取材が割と早くおわったの。

 そういう智くんは?
 打ち合わせ終わったの?」


「うん、終わったよ」


「で、お月見?」


「そう。
 帰りの車から見えた月が
 綺麗でさ…。
 
 これ飲みながら見るには
 いいでしょ?」
 
手にした缶を軽く振る。

「確かにずっと眺めたくなる
 月だよね?」

「でしょ?」

隣にいるキミの顔を月明かりが照らす。
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