第31章 This Night
「うーん、気持ちはわかるよ?
でもさぁ、
納得出来る出来ないっていう
次元じゃないと思うよ?
そこまでが責任じゃない?
ほんとはリーダーだって
わかってるんでしょ?」
「うっ…、そりゃさわかってるよ?
でもさぁ、でも…。
やっぱりやだもん!
潤くんの意地悪!」
「なーにーがーイヤなんですか?」
別の声が割り込んで、ドアの方を見るとニノ達が立ってた。
ニノの声に取り合えず挨拶した俺に3人もおはようって言いながら中に入ってきた。
バッグをその辺に放るとニノが智さんの前を陣取る。
「あんた、まだ駄々こねてるの?
いい加減にしなよ?
気持ちは嬉しいけど…。
仕事…でしょ?
マネージャー、
その日フィックスでいいから。
ちゃんと行かせるから安心して?」
にっこりとアイドルスマイル全開でマネージャーにいうニノ。
智さんは膨れっ面でそのまま、その場を動かずにいる。
「二宮さん!ありがとうございます!
助かります!
じゃ、向こうのスタッフさんたちに
伝えてきます!
あっ、大野さん、ビンゴの景品とか
あとプレゼントも
考えておいてくださいね!」
ニノの一言に大声で礼を言いながら体当たりする勢いでドアをくぐって楽屋を出て行った。