第30章 世界一難しい恋?
「大野さん、次のシーンは
あちらのスタジオになります」
スタッフさんの声に返事をして、スタイリストさんに衣装を直してもらいながら言われたスタジオに移動する。
次のシーンは確かインタビューシーンだったはず…。
「お願いしまーす」
声を出しながらスタジオに入って固まった…。
だって、だって翔ちゃんがいるんだもん!
「なんで…?」
なんとか絞り出した声が紡げた言葉はそれだけで…。
「驚いた?」
どや顔で言う翔ちゃんに頷くだけしか出来なかった。
「ほら、3話で俺の名前出たでしょ?
あれ、実現したら面白くない?って
うちのスタッフと話してて。
で、それがそっちの製作側に伝わったの。
で、コラボしたら面白いって。
うちの番組で流す特集と
智くんのドラマのワンシーンで
使ってもらうことになったわけ」
翔ちゃんの言葉に驚きしかなかった。
「なんで?なんで言ってくれなかったの?」
昨日の夜は僕が早く終わったから久しぶりに
一緒に夜を過ごしたのに…。
ってゆうか、今日は一緒に局入りしたのに…。
「サプライズ、したかったの。
あとね、ちょっとスケジュール調整に
手間取ったのもあるけどね?
でも、俺的には一応伝えたつもり…
だけど?」