第28章 二宮和也氏の(悪魔のような)たわごと
家のリビングでね、見てたんですよ、私。
件の番組を。
いや、だってね、あの人が1人で出るっていうんですよ?
しかもトーク番組。
心配にならない分けないじゃないですか?
いや判ってますよ?あの人の一発の破壊力。
あの人、打率いいから、なんだかんだ言って笑いを取るのも知ってます。
でもさ、それって球を投げる側の技術だってあるわけですよ。
俺たちはほら、もう打者の特性、知りすぎてるぐらい知ってるから?
もう投げ分け放題なわけで。
ここで打ってほしいなぁって時には、打ちやすい球投げるし、ここは空振ちゃってって時には鋭い球、投げるしさ。
そこはね?もう言わずもがなでしょ?
でもね、今回はそういうわけにはいかないわけで。
いや、判ってるよ?
あちらさんだってプロだって。
それも超一流だって。
上手い球、投げてくるとは思うんだ。
でもあの人、ちょっと変わった打者だからなぁ。
普通の打者と同じだとなかなか難しいと思うんだよなぁ。
今回はさ、横に誰もいないから…。
サイン一切出せないわけよ。
もう心配で仕方ないわけよ。
そんな感じで番組を見はじめた俺。
CM前に入った予告を見た時点でちょっと頭が痛くなった。
なんだ…あれ?