第25章 Cake
翌朝。
貰ったケーキを二人で食べた。
甘い甘いケーキ。
昨日の夜とどっちが甘いかな?
翔くんの口元に付いたクリームを舌で舐め取ったらすごく甘かった。
「これからも一緒にいようね」
翔くんが僕の目を見て言う。
…聞いてたの?
「まぁ智くんが嫌がっても
離す気はないけどね」
翔くんがにやりと笑う。
「智くんからのプレゼント、
リクエストしていい?」
「いいよ、僕が出来ることなら」
「ふふ、じゃ、少し考えてから
リクエストするね?」
「了解!」
「そろそろ準備しよ?
チーフそろそろくるし」
「うん」
準備して玄関に向かう靴を履いた翔くんの腕を引っ張った。
「なに?」
振り向いた翔くんの唇を自分の唇で塞ぐ。
翔くんの唇はいつもよりも甘かった。
「充電完了!さ、行こう?
今日、壁登るの?」
「登りません!」
誕生日は特別な日。
でも…残りの日だって大好きな人といっしょならいつでも特別な日だね!