第20章 Sweet Medicine another side
僕の熱を吸い取るように僕に絡み付く
和の内壁。
気持ちいい…。
もう、止まらない。
「和…好き、好きだよ…愛してる」
「智、智…好き。愛してる、
ちょーだい、智の全部が欲しい」
「うん、かず、いこ?
いっしょにいこ?」
「あっ…ん…っん…あっあっあっ、
もぅ、やっ、だめっ」
「かず、きつい、んっんっあっ、
くっ…」
「あっあぁ…さとしぃ…んんっっ」
和の躯が震えて熱を吐き出す。
そして僕も…。
熱を吐き出し、一気に薄れる衝動。
「和…ごめん。僕…」
申し訳なさに涙が出てくる。
「なんで泣くの?」
「だって…」
それ以上言えずにしゃくりあげる僕を
和が優しく抱き締めてくれた。
「智?大好きだよ?何があっても。
だから泣かないで」
そう言って僕の頬にキスをする。
「ほら、もう寝よう?
熱、下げないと。あっ、薬飲んだ?」
首を振る僕に「だめじゃん」って一言。
そしてニヤリと笑って「ほら飲んで」って。
逃げようとしたけど…
捕まって無理矢理飲まされた。
「ご褒美」
和が甘いキスをひとつくれた。
その甘さに酔いながら…
僕は眠りに落ちた。
次に目が覚めた時…
部屋に一人だったから全部夢かと思った。
でも…ドアが開いて和の顔を見たら
全部、ホントだって分かった。
「スッキリした顔してるね?
熱、下がった?」
「多分…」
和が僕の額に自分の額を当てる。
「ん、大丈夫だね?よかった」
そう言ってにっこり笑う。
思わずぎゅっと抱き締めて耳元に囁いた。
「ありがとう…愛してる」
「俺も…」
その一言で全てが赦された…。