第20章 Sweet Medicine another side
熱のせいで躯が熱い。
思考がまとまらない。
そんな中で瞳を潤ませ、僕を心配そうな顔で
覗きこむ和を見て、くらくらしてきた。
沸き起こる衝動。
このままじゃ和を傷つける。
回らない頭でもそれぐらいは分かった。
「和…僕、大丈夫だから…。
寝てれば大丈夫だから…。
明日、仕事でしょ?
うつしちゃまずいから…。
…かえって…」
お願い。
僕の衝動を抑えられてるうちに…。
僕から離れて。
「大丈夫って…。
どうやっても大丈夫じゃないでしょ?
何をどう考えても大丈夫じゃないでしょ?
熱あるのに…。
しかも、貴方、泣いてたでしょ?」
子どもみたいなかわいい手が頬を撫でる。
ダメだよ、和…。
頬を離れた手を咄嗟に掴む。
「え?」
驚く和の声。
「和が…和が…悪いんだからな。
僕、帰ってって言ったのに…」
そのまま和の手を引っ張り抱き締めて…
身体をずらしてベッドに背を押し付ける。
「智、待って!なに?どうしたの?」
「和…。和が欲しい。今すぐ欲しい。
我慢…出来ない」