第20章 Sweet Medicine another side
やばい、寒気がする。
こう言うのなんて言うんだっけ?
悪寒ってやつだ。
この状態で家に戻ったら皆に迷惑が懸かる。
幸い今日は単独の仕事。
このまま、マンションに帰って
寝てりゃ治るか…。
そう思ってマネージャーに
マンションに送って貰った。
マンションで布団を被り、震えてた。
なんか寂しくなってきて…
家で寝てれば良かったかな?なんて
後悔しはじめたけど時すでに遅し。
もう、動けないよ。
ボーッとしたまま
とにかく寝ようとした。
「和、どうしてるかな?」
なんだか無性に会いたくて
気持ちが口から零れる。
口に出したらもっと寂しくなって…
泣きながら寝た。
額に冷たいものが触った気がして
目を開けると和がいた。
「かず?」
「ふふ、私以外誰だって言うんですか?
貴方のにのちゃんですよ?」
「和なの?」
僕が勝手に見てる夢?
そっと手を伸ばすと和の手が僕の手を包む。
「今日、家に帰ってくるって言ってたのに
いつまでも帰ってこないから…。
でマネに聞いたら
大分前にマンションに送り届けたって…」
俺の髪を撫でながら和が続ける。
「メールしても返信来ないからさ、
心配で来てみたら…」