第1章 堕ちていく私
光秀の手首を掴み、動きを止めようとするけど動きは止まらない。
ゆっくりと指は私の口内で動き、そのたびに
えずいて、唾液が口の端から垂れてくる
そんな私を愉しそうに眺めている光秀は
「辛いならおねだりをするがいい」
と言い放つ。
光秀のいう『おねだり』をしたら
この辛さから解放されるのは分かっているけど__
光秀に堕ちてしまうのが分かるから
言えない
光秀に堕ちるという事は
私があの人を諦める__という事だから
まだ、あの人を想っていたいの
報われぬ恋だと分かっているけど……
「なかなか強情だな」
ただ普通に抱かれるのならば別に構わない
でも、お願いだから
私を支配しないで
「だが……」
「ん?!」
口の中の指の動きと私の中に入っている指が同じ動きをしてる……?
両方の穴を攻められてるみたいで
おかしくなりそう
「んんっ……ふっ……」
いやらしい水音と微かな隙間から洩れる声だけが、静かな部屋に響き渡って
気が狂いそうだよ
「耐えるの顔を見るのも一興だ。
__愉しませてもらうか」
嘲笑うかのような光秀の声を遠くに感じながら、私は快楽の波にのまれてしまう
__この恋心を忘れ去ることはしたくないの
でも、身体は光秀を欲してしまう
お願い……
私を支配しないで___