第3章 奈落の底に堕ちていく
「お願いっ……私を抱いてっ……」
部屋に着くなり私は泣いて光秀に縋った。
秀吉と姫君の関係は知っていた。
婚礼も間近なのも知っている。
私と秀吉が出会う前からの恋仲だと、三成くんから聞いて知っていた。
だから__好きになっても私の想いが成就しないのも、分かっていたつもりだったのに。
実際に目の前で仲良さげな2人を見ると、こんなにも心が掻き乱されるなんて思いもしなかった。
苦しい
切ない
辛い
どんな言葉を使っても表現なんて出来やしない。
「光秀っ……」
お願いだから
忘れさせて
「俺に抱かれたいのか?」
いつも以上に冷たく響く声音
わかっている
光秀に頼んだらきっと、後悔する事になる
でも、今の私には光秀しかいない
「お願いっ……なんでもするから……っ」
「ほう?__なんでもする、か」
頷くと同時に押し倒されて、私の上に跨がる。
いつものように光秀の手をとり、指を咥えようとすると阻止されてしまった。
「?」
代わりに私の指を口に含み、軽く歯をたてられ舌が、指を1本ずつ丁寧に舐めていく。
「ふっ……あんっ……」
すぐに快楽の波がやってきて、蜜壷の中が疼いてきてしまう。
大きな手のひらが、胸を揉み
親指がツンと勃った乳首を刺激していく。
「んっ! ふっ……!」
身体に力が入らない。
もっと感じさせて
何も考えられなくなるくらいに__