第5章 ありがとう
ヒルメスは里奈を掴むと走りだした
「待て!」
「こいつがどうなってもいいのか?」
ヒルメスは里奈に剣を向けた
「殿下を離せ!」
(大丈夫‥)
この時里奈にはわかっていた
(私を殺したりは出来ない‥それに金になるとかは嘘だ)
「殿下を離せ!ヒルメス!!」
ヒルメスの手は震えていた
「ヒルメス‥あなたには私を殺すことは出来ない‥」
「黙れ!」
里奈はヒルメスの手を振りほどきヒルメスの前にたった
「殿下!危険です」
「ヒルメス‥剣をおろして」
「殿下!」
ヒルメスは唇を噛みしめながら剣をおろした
「ありがとうヒルメス‥」
「なぜだ‥なぜ礼を‥」
「ヒルメスは友達だから!昔と違ってもヒルメスはヒルメスだよ」