第3章 聖なる夜に
翔side
苦痛に歪む智くんの顔…
優しくしてあげたい…
でも、余裕なんてこれっぽっちもなくって…
抽挿を繰り返しながらポイントを探る。
「あっ…、…ひ…あぁ…」
悲鳴にも似た声をあげたかと思うと、智くんの身体が大きくのけ反った。
見つけた…
「智、一緒にイコ…」
押し寄せる快感の波に身を任せ、彼はコクりと小さく頷いた。
俺はそこを一気に責め立てた。
「あっ…あっ…くっ…う…ん…」
小さく呻いた瞬間、腹の辺りに彼の熱いモノを感じた。
それとほぼ同時に俺も彼の中に熱を放った。
肩で荒い呼吸を繰り返す彼の身体をギュット抱き締めると、汗でへばりついた髪を指先で剥がし、そこにキスを一つ落とした。
「しょお…愛してる…」
そう言って彼は意識を手放した。
あーあ、先に言われちゃったよ…
「俺だって愛してるよ…。もう随分前からね…」
隣で寝息をたて始めた彼を起こさないよう、そっとベッドから抜け出すと、バスルームへと向かった。
熱めのお湯でタオルをねらすと、それを手に寝室へと戻った。
ホカホカのタオルで汗にまみれた彼の身体を清めた。
勿論、智くんの中に放ったモノの処理も忘れちゃいない。
一通り事を済ませると、俺はクローゼットの扉を開けた。
洋服やなんかで埋もれたその奥から、小さなブルーの紙袋を取り出した。
それを智くんの枕元にそっと置いた。
「MerryChristmas、智」
耳元で囁き、唇に触れるだけのキスをした。
目が覚めた時、あなたはどんな顔をするんだろう…
また泣いちゃうんだろうか…
それとも、極上の笑顔を見せてくれるんだろうか…
いや、違うな…
きっとまた、泣いてんだか笑ってんだか分かんない、ヴィジュアルぐちゃぐちゃの顔だな…