第2章 sanctuary
翌日起きると、翔は俺の腕ですやすやと眠っていた。
「安心しきった顔しちゃって…」
その白い頬を撫でると、すべすべしていた。
「あ…昨日、風呂入らなかったな…」
そっと起き上がって、風呂の準備をした。
ボロアパートだから、風呂とかトイレは無駄に広い。
これなら翔を介助して入ることだってできるだろう。
湯船にお湯を貯めていると、翔が起き出してきてた。
「あ、おはよう。翔」
「おはよー…かずくん」
「どうした?ハラ減ったか?」
そういえば昨日何も買ってきてない。
後でコンビニにでも行かないと…
ぐんっとシャツを掴まれた。
浴槽に掴まって、なんとかコケるのを避けた。
「な、なんだよ…」
「かずくん…」
「は?」
「おしっこ」
慌てて翔をトイレに連れて行った。
「ここ!ああ…ズボン脱げる?」
「う…でる…」
「やめろおお!漏らすな!」
「かぁずくーん…」
「ほら脱げって!ほら!」
便器に向かわせて、なんとか後ろからズボンをずり下げた。
「ちゃんと持てよ!」
…なんとか済んだ…
「かずくん、すっきりしたー…」
翔はにこにこと、また俺の後ろに立った。