第5章 birdcage
翔と俺は、その日からも変わらず一緒に居た。
毎日、翔のことが好きになる。
毎日、翔のことを考えてる。
どんぐりと遊ぶ、無邪気な翔。
子どもたちをなんとかまとめようとする、健気な翔。
鳥かごのようなビルの中で、俺たちは毎日を穏やかに過ごした。
翔も落ち着いてきて、俺をむやみに誘惑してくることもなくなった。
それは大いに助かった。
やたらめったら勃起して困るからね…
だってアイツ…触るの上手いんだもん…
週末、Gravityに顔をだした。
翔もきっちり連れてね。
連れて行ってすぐに、俺は雅紀をVIPに連れ出してきちんと話をした。
雅紀は顔を歪めて泣きそうになってた。
だけど…いつかは話さなきゃいけないことだった。
誰かの口から伝わるより、俺の口から伝えたかった。
「ごめんね…雅紀」
「いや…いい…なんかそんな気がしてたから…」
「え?」
「いや…変に思うなよ…?」
「うん…」
「なんか…お前らがこうなったの、俺のせいじゃん?」
「うん」
「なんであん時、俺が預からなかったんだろって…不思議に思ってさ…」
「そう…?」
「だって、うちのほうが部屋いっぱい空いてるし、お手伝いだっているんだよ?」
「まあね…」
「お前の部屋行った時…お前の顔みてたら、わかっちゃったんだよ…」