第22章 特別短編 愛してるよっ
俺の腕の中で、潤はトロトロと眠ってる。
素っ裸で抱き合ったまま、俺達はベッドで寝ていた。
潤の髪を指で梳きながら、俺は顔を眺めていた。
しあわせそうな寝顔だった。
ほっぺにキスをすると、ぎゅっと抱きしめた。
「潤…しあわせにするからね…」
「んにゃ…」
寝言で返事をする。
「浮気すんなよ…?」
「にゃ…」
「俺には…お前だけなんだからな…?」
「ん…」
本当にしあわせそうな顔で…
安心して俺は眠りについた。
それから春になって…
北海道へ手術へ旅立った。
手術は凄く時間が掛かったけど、大成功だった。
リハビリをして、東京に帰ってきて、更にリハビリをした。
雅紀の会社が事業を拡大するというから、営業として潤は雇われることになった。
まだたくさん歩くことは無理だけど、障害者用の改造車じゃない車の運転ができるようになったのは、でかかった。
その間に、不思議なじいさんたちに出会ったり…
ガオの子供が生まれたり…
それからGravityも新装開店した。
俺達の周りも、変わりつつあった。
俺達はGravityをホームグランドにさせてもらって、STORMの活動を続けていた。
なんだかんだと、和也は北海道の病院へ行くのを先延ばしにしてて、やっと仕事の目処がついて旅立つことになった。
翔と、おかあさんが一緒についていく。