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Re・Birth【気象系BL小説】

第16章 rebirth


「翔…」
「んー?」

翔と手を繋いで帰り道。
雅紀が送ってくれるって言ったけど、今日は歩いて帰りたい気分だった。

「愛してるよー」
「ぼーくもっ」

ぶんぶん手を振りながら、ゆっくりと二人で道を歩いて行く。

「また来週Gravityだよ。楽しみだねぇ」
「うん!がお!すき!」
「そっか…お前も好きなのか…」

翔はにこにこと俺の顔を覗き込んでくる。

「かーずくんっ」
「ん?なんだ?」
「あーいしてるっ」
「んふふふ…俺もだよーっ」

翔の頭をぐしゃぐしゃと撫で回して、じゃれながら歩いて行く。

「やー!もおおお!かずくんやー!」

髪の毛を直しながら、翔がぷりぷり怒り出す。

それでも、俺とつないでいる手は離さない。




「翔…離さないでね…?」
「うん…?」
「手、離さないでね…何があっても」
「うん…」

不思議そうな顔で俺を見る。

「ふふ…そうだよな…意味わかんねえよな…」

翔の手を引き寄せるとがばっと抱きしめた。

「何があっても、一緒に居ようねって意味だよ」
「うんっ…」


”和也…”


「ホラ、手…」

俺は身体を離すと、翔に手を差し出した。
翔はぎゅっとその手を握った。

「かずくん…」

俺の名前を呼ぶと、じっと俺の顔を見た。


”しょうさん…”


そのまま、俺達は歩き出した。




綺麗な月が、俺達の頭の上に浮かんでいた。
道路に、俺達の影が一つになって伸びていく。





俺達の道は、まだ、この先へ







続いている…



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