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Re・Birth【気象系BL小説】

第15章 hope


「かずくんっ…かずくんっ…」

和也を乗せたストレッチャーが出てきたのは、5時間後だった。

飛び出していく翔を押さえて、和也がNCUに運んで行かれるのをただ見ているしかなかった。
頭部に外傷を負った人が入れられる集中治療室だ。

「翔…今の見たろ…?静かに待ってような…」
「はぁい…さとくん…」

執刀医が出てきて、和也のお父さんと話をしている。

雅紀はもう力が出ないみたくて、項垂れて長椅子に座っている。

由美さんが医者と話の終わった和也のお父さんと話をしている。
話が終わると、和也のお父さんはすぐにNCUに向かう。

「翔くん来なさい」

面会は二人までだという。
和也のお父さんは、迷うことなく翔を連れて行った。

「大野くん、悪いが少し待ってもらえるか?」
「はい…わかりました」

二人が治療室に入って行くと、由美さんは俺を手招きした。
雅紀と俺に和也の状況を教えてくれた。

「頭部を打っているそうです。出血があって、それを除く手術を優先したそうです」

その他に、肋骨が4本と左足首の骨折、顔面と腕の火傷、体中の打撲の痕、性的暴行の痕、そして薬物の反応。

「薬物!?」
「陽性反応が出たそうです」
「安藤…」

和也にまで薬使ってたのか…

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