第2章 sanctuary
飯を食べ終わって、翔と歯磨きをして。
そのまますることもなく、部屋でぼけっとしていた。
ベッドでごろごろしてると、翔は横に寝転がってきた。
「おめ。狭いだろ…」
そうは言ったのに、翔はぐいぐい身体を寄せてきて、結局腕枕をしてやった。
「かずくん…」
「ん?なんだぁ?」
翔が顔を上げて俺を見る。
顔が、近づいてくる。
「え?」
翔の柔らかい唇が重なった。
とっさに身体を避けようとしたけど、気持よくて。
動けなかった。
翔の唇は俺の下唇を挟み込んで、そして俺の口の中に、舌を侵入させてきた。
とても自然な動きで、俺はなにをされているのか、よくわからなくなってきた。
「かずくん…した…」
「え?なに?」
上気した顔で、翔が俺を見下ろしてる。
「した、だして?」
「え…?舌?」
言ってる間に、また翔が俺の唇を塞いだ。
今度はすぐに舌が入ってきた。
俺はなぜだか素直に、舌を翔のそれに絡めた。
なぜだかわからない。
男なのに。
翔は男なのに。
まるで前から知ってるみたいなキスだったから。
「あ…翔…」
「かずくん…すき…だいすき…」
翔の甘い声が、頭の中にこだました。
【Eternal END】