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Re・Birth【気象系BL小説】

第1章 Re・Birth


煩いほどの音の渦。


クラブで俺は音楽に揺蕩ってた。


耳がイカれてしまうほどの大音量のなかで、身体が宙に浮いてしまいそうな程キモチイイ。


「おーい!和也!」


DJ仲間の潤が、俺を呼ぶ。


「ああ!?邪魔すんな!この曲、聴いてんだよ!」


「ちげーんだよ!ちょっとこいって!」


「あんだよ…めんどくせえ…」


手をひかれてついていくと、VIPに人だかりができてた。


「なんだよこれ…」


覗き込むとソファに人が寝ていた。


凄い可愛い顔をしてる。


けど立派な男。


「なに?これがなんなのよ?」


「いやさ、雅紀が拾ってきたらしいんだけどさ…」


「ああん?はっきりしろや…」


智が男に毛布を被せてる。


俺達が中に入ると、智と雅紀はホッとした顔をした。


「和也さ、仕事でこういう子の面倒みてるでしょ?」


「は?」


智がその男の髪に触れると、男は飛び上がって起きた。


「ぼ、ぼくはっ…櫻井翔です!」


「えっ?」


「けいわ学園ではたらいています!」


潤が頭を押さえた。


「けいわ学園ってどこだよ…」


知ってるか?って顔を覗きこまれて。


「知ってるけど…そこ、先月潰れたよ?」


全員の顔が暗く沈んだ。
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