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Re・Birth【気象系BL小説】

第9章  captive


秀明は俺の身体に腕を回すと、ぎゅっと抱きしめた。


「人って…温かいんだね…」


「うん…俺、体温高いし…」


ぶっと秀明は噴き出した。


その笑った顔は、とても綺麗で。


「可愛い…お前…」


「え…?」


「凄く可愛い」


「ばっ…馬鹿言うなよ…」


「ホントだよ…」


秀明の首筋に唇を付けた。


びくっと身体が跳ねて、秀明は黙った。


互いの服を脱がせて、全身に唇を付け合うと、もう言葉もなくて。


お互い求め合って止まなかった。


さっきは立ったままだったから、性急なセックスだったけど、時間をかけてゆっくりと俺たちは繋がった。


淫らなんだけど、酷く満たされてて。


秀明が気持ちよさそうにしているのを見ているだけで、俺は達しそうだった。


小さな悲鳴を上げて秀明が達した時、俺も秀明の中で弾けた。


秀明の身体を抱きしめながら、俺は幸せだった。


酷く遠回りしたけど、やっと愛するものを手に入れた。


そう、思った。


腕の中で、また秀明が泣いている。


でも、それは幸せな涙だった。


俺は秀明が幸福なのを知って、もっと幸福になった。


「秀明…」


「ん…?」


「一緒に、しあわせになろ?」


「…いいの…?俺なんか…」


「おまえがいいの…」


お前しか、いないんだよ…


だって秀明は、この世でたった一人だろう?


俺が一緒に幸せになりたいのは、お前だけだよ。


「…雅紀…ありがとう…」



ぎゅっとしがみついた秀明の体温が、とてつもなく愛おしかった。










【captive end】
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