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Re・Birth【気象系BL小説】

第7章 storm


瞬間、目の前を白のワンボックスカーが走り去った


ダンっ…という鈍い音が辺りに響いた


「松本さんっ…」


美穂さんの叫び声


後ろから美樹さんが走ってくる


智が走りだした


俺と翔は動けない


遠くで潤が倒れている


血が…


たくさんの血が地面に流れてる


何か叫んでる


皆、なにか叫んでる


翔が泣きだした


俺にしがみついて何か言っている


美樹さんが俺たちをタクシーに押し込めた


一緒に乗りこむと、行き先を告げてタクシーは走りだした


倒れている潤に智が縋り付いている


由美さんが潤を起こしてTシャツを引き裂いている


美穂さんは潤を見下ろしながら電話をしている


走り去る車窓からはそこまでしか見えなかった


耳が痛い


鼓膜が張り裂けそうだ


翔が泣き止まない


顔中涙だらけにして俺にしがみついている


一生懸命袖で涙を拭った


それでも涙は止まらなくて


俺は翔を抱きしめた


ぎゅうっと抱きしめると、身体が震えだした


潤…


潤……?










俺達が、巻き込んでしまったの?


【storm end】
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