第7章 storm
あれから週末毎に、俺達はGravityに通ってる。
毎週土曜日は雅紀が迎えに来てくれることになった。
酒が飲めなくなるから悪いって言ったんだけど、あのおまわりの姿を見て雅紀は絶対に譲らなかった。
「俺にできることはするから。なんたって翔を拾ったのは俺だからな」
なんてヘンな威張り方してる。
チームを組もうと言った次の週末、俺達はまたGravityに居た。
雅紀がなにやら書類ケースを抱えてる。
VIPに来いと言われて、5人で集まる。
「ふふん…見てびっくりしろよ…」
「なんだよ。勿体つけずに見せろよ」
潤が無理やり取り上げて、書類ケースの中身を出す。
「あっ…バカっ…俺が見せたいのに!」
スルーして全員でA3の紙を見つめる。
そこには俺達のチームのロゴがデザインされていた。
「うわあ…なんか照れくさいね…」
そこにはシンプルに黒で”STORM”とデザインがされていて、少しだけ装飾が付いている。
「シンプルなのがいいよね。俺たち、それぞれ音楽の趣味違うし」
「だね。雅紀、ナイスだよ」
潤と智が代わる代わる褒めている。
「あれ?これは?」