第6章 two
「かずくん、おひまさまー!」
「ちょっ…やめろよっ…」
お姫様だっこで、ベッドに寝かされた。
「おひまさまじゃなくて、お姫様だろ?」
「んん?」
「もう…いいよ…」
翔を抱き寄せて、体勢を入れ替える。
「じゃあ、いっしょするよ?」
「うんっ…いっしょ…」
翔が可憐に笑うと、心臓が変になる。
「かわいいね…お前は…」
唇を重ねると、翔の体温が上がってくる。
二人で肌を合わせると、余計に温度が上がっていく。
翔の肌にキスを落とすと、もっと熱くなる。
溶鉱炉みたいに熱くなった俺達は、一つに溶けていく。
「翔…?」
「はあい…?」
「俺の事好きだよね?」
「うん…かずくんすき…」
「じゃあ、俺が格好悪くてもすき?」
「んん…?」
「翔のこと、格好よく助けられなくても、好き?」
「うん…すき…かずくんすき…」
「どんな俺でも好き…?」
「すき…」
「そっか…嬉しいよ…」
「かずくんは?」
「え?」
「”どんなおれ”でもすき?」
「…当たり前だろ…どんな翔だって、絶対好きに決まってる…」
「かずくん…」
きっと翔には意味なんてわかってないと思う…
けど…無性に嬉しかった。
無性に、愛おしかった…
「翔…これからもずっと、二人でいようね…」
「うん…かずくん…こいびと…」
「恋人…」
小指を絡ませると、俺達は深い快感に堕ちていった。
【two end】