第7章 Kozmic Blues
高柳さんの叫びの通り、俺達のそれからのレコーディングは今までにないものになり。
和也の指先が生み出す音は、どれも俺たちにいい刺激を与え、楽曲を豊かにしていった。
俺も、ついに一曲認められた。
そのままその曲は俺のヴォーカル曲となり、アルバムに収録されることとなった。
演奏は和也のピアノだけ。
そこに俺のラップと歌が載る。
和也は一度弾くと、同じものを弾くのは難しかったけど、録音しておいて聞かせれば覚えたので、そのようにしてどんどん曲を覚えてもらっていた。
レコーディングが終わる頃には、和也は俺の公私ともに、手放せないパートナーになってた。
もう、離れるなんて考えられないくらい、俺と和也には深い絆がうまれていたんだ。
たまに潤に「夫婦」ってからかわれた。
どこがだよ…
どう考えたって、カレカノだろうよ…
初めて和也をスタジオに連れて行ってから半年。
アルバムに収録する曲が全部完成した。
完成の打ち上げの後、俺と和也は家の近くまでタクシーで帰って、ぶらぶらと歩いて帰った。
和也は俺の少し前を、変な踊りをしながら歩いていた。
俺はふふっと笑いながら、歩いてた。