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ROSE【気象系BL小説】

第18章 Buried Alive In The Blues


なぜここにきてまでも…
子供たちを見送らなければならない


手塩に掛けて育ててきた、バンドマンたち。
そのどれもが芽が出るわけではないけど…
必死に生きて、未来に希望を持っている子供たちがなぜ死ななければならない…

なぜ…

「長い…夢を見てるみたいだよ…」

潤がソファに凭れながら、つぶやいた。

そう…まるで、夢を見ているようだった。

俺たちは…この子たちは、順調に行ってたんだ。
CDセールスも常にトップを走っていた。
ガオの才能にはいつも驚かされて…
年季の入ったプロデューサーですら、驚かされることもあった。

それぞれの作った楽曲もしっかりしてきたし、翔の才能は…和也と出会っていよいよ花開こうとしていたのに…

どこで何を間違えたんだ。
誰が道を誤らせたんだ。
なにが狂わせたんだ。

いくら考えても…わからなかった。

答えを出せるほど、俺は長くは生きちゃいなかった。



「どっちが夢だったのかな…」
「…え…?」

智がぼそっと言った。

「avidをやってた頃…あれが夢だったのかもしれない」
「智…」

寂しそうな智の背中が、目に焼き付いた。

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