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ROSE【気象系BL小説】

第16章 The Last Time


雅紀の顔が歪んだ。


「これね。これを打つと、俺とシたくなるからさ…翔、打つね…?」


もがいて暴れて、抵抗したけど雅紀の力には敵わなくて…


「か、ずなり…」


ベッドの上で俺を見つめる和也の目から、涙が溢れていて。


「見るな…和也…」


「しょおさ…」


「耳、塞いで…和也…」


「しょおさんっ…」


「言うとおりにしろっ…」


和也はシーツを被って丸まった。


既に注射器の中身は空っぽで。


液体は全て俺の中に入ったようだった。


「翔…すぐに気持ちよくなるから…」


雅紀が俺の身体を這いまわる。


すぐに、心臓がありえない速さで鼓動を刻み始めた。


「うっ…う…」


「翔…ね、一緒に気持よくなろうね…?」


「あ…あ…」


息ができない。


苦しくて、もがいた。


なんで…?


いつの間にか、雅紀の身体を突き飛ばして起き上がってた。


雅紀は気を失って倒れていた。


苦しい…


和也…和也…


ベッドまでいくと、シーツを剥がした。


和也は俺を見ると、泣きながら抱きついてきた。


「和也…もう…大丈夫…」


そういった途端、足に力が入らなくて…


和也と一緒にベッドに倒れ込んだ。


そのまま、目の前が真っ暗になった。











和也…




愛してるよ…
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