第16章 The Last Time
ぽつんと、和也とふたりだけで取り残された。
顔を見合わせると、どちらからともなく笑った。
もう、榎本が死んでしまったから、怖いものはなかった。
「小出さんが無事なら、後は大丈夫だね…」
そういって笑うと、和也は嬉しそうに笑った。
いい笑顔だ。
ほっぺにちゅうっとキスをすると、きゃっと声を上げて和也は抱きついてきた。
「しょうさんわらってる。うれしい」
「そっか…和也も笑ってるよ?」
ふふと微笑むと、和也の鼻をつついた。
和也も俺の鼻をつついて笑った。
「お風呂はいろうか?」
「はあい」
和也と一緒にシャワーをした。
途中で水になってびっくりしながら、ふたりで身体を洗い合って。
たまに和也の乳首を弄んだりして…
なんだ…まあ、いちゃいちゃしながら過ごした。
シャワーを終えると、身体を拭き合って。
そのままベッドにもつれ込んだ。
でも、なんだか眠くて。
脇をくすぐったり、ちょっとだけ舐めあったりしてたら、いつの間にか眠ってて。
どれだけ眠ったか…
目が覚めたら、和也が俺の顔をじっと覗き込んでて。
「どうしたの…?」
そう聞いたら、ふにゃっと笑って胸に飛び込んできた。