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ROSE【気象系BL小説】

第16章 The Last Time


翼の後に続きながら、和也の手を引いて歩く。


綺麗に整備された道。


ホテルに着く。


カイロの時とは比べ物にならないいいホテルだった。


「もうちょい高いところ泊まれよな」


翼が笑いながら、冗談めかしていう。


なにも変わっていない友。


嬉しくなった。


「翔…顔色、悪いな」


「そうか…?」


「長旅で疲れたか?」


「そうかもな…」


翼は俺の顔をじっと見た。


「…ま、無理も無いか…」


ある程度の事情は小原から聞いていたみたくて。


なにも詳しいことは尋ねて来なかった。


「とりあえず、こっちで集めた情報を小原の部屋で報告するから。後で集合して」


「わかった。翼…」


「ん?」


「感謝…してる」


ニッと笑うと、翼と小原は肩を並べて歩き出した。


「和也、いこうか」


和也は俺を見ると、コクンと頷いた。


指を咥えて、俺の後をついてくる。


部屋に荷物を置くと、和也が抱きついてきて。


「どうした…?」


「したい…いっしょ…」


「え…?」


和也が喋った。


「しょうさんと、いっしょ…」


つやつやした唇が、俺を誘った。


衝動に、俺は抗えなかった。


「か、ずなり…」


ひとつひとつ衣服を剥いでいく和也を、ただ見つめた。

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