第15章 Flower in the Sun
「ガオ…」
榎本が私の下で喘いでる。
「ああっ…お願い…イかせて…」
「だめだよ…アタシまだだもん…」
「このまま出させて…」
「ふざけんな」
ズルリと榎本を抜いて、立上がる。
「お前、何様なんだよ」
「ごめん…ガオ…ごめん」
横っ面を殴る。
「ガオぉ…ごめんよ…」
「…お前が和也に選ばれなかったの、わかるわ…」
「え…」
下半身丸出しで、床に横たわる榎本を見下げた。
「てめえの事しか考えてない」
「ガオ…」
「翔はね。和也のことしか考えてなかったよ」
榎本の顔がゆがむ。
「俺だって…和也のこと…」
「あんたのは、オナニーと一緒だよ。自己満なんだよ」
ぐいっと榎本の顎を上げる。
「そんなの愛じゃない」
「和也はっ…俺のこと…」
「愛してなんかない」
「え…」
「お前のこと、愛してなんかないよ」
「ガオ…なんで…」
「見てたらわかるよ」
「なんで。見てるの?」
「え?」
「和也は…死んだんじゃないの…?」
榎本が起き上がる。
「櫻井は…カイロから帰ってきたのか?」