第14章 Coo Coo
和也がクッションで俺のくさい息を防御するから、一生懸命息をまわりに吹きかけた。
「やーっ!しょうさんのバカー!」
「バカっていうやつがバカなんですー」
「もー翔ったら…おとな気ない…」
雅紀が呆れながら、テーブルのお皿を片付けてる。
潤もそれを手伝って、カニの殻をかたづけて苦笑いしてる。
「さ、智ぃ~…お前はそんなこと言わないよな?」
「え?おとな気ないと思うよ?」
俺は撃沈してソファーに沈んだ。
和也がきゃっきゃと手を叩いて喜ぶ。
侑李も一緒になって手を叩いて喜ぶ。
「おまえら…」
天使が悪魔に見えた瞬間だった。
「しょー。おばかー」
侑李の一言で、浮上できなくなった。
「俺、昼寝してくる…」
まだみんな笑ってるから、一人寂しく二階の寝室へ消えた。
ベッドに潜り込んで、酒で火照った身体を鎮める。
シーツがひんやりと心地いい。
そのまま眠りの淵に落ちていった。
凄く幸せで。
こんな時間が持てるなんて…
奇跡みたいだなって思った。
この気持ちを、いつまでも忘れないでいよう…
俺の大事なもの。
大切な…仲間…
大切な…和也…
うとうとしてたら、和也が横に潜り込んできた。
せっけんの匂いを嗅ぎながら、ぎゅうっと抱きしめて、また眠りに落ちた。