第14章 Coo Coo
智と和也が風呂からあがってくると、さっそくドライヤーを掛けて、温かい服を着せる。
今日は少し冷えてたから、暖炉に火も入れた。
リビングでくつろぎながら、わいわいと時間が過ぎていった。
雅紀がカニを持ってきたから、そこから昼食になった。
ビールを潤が差し入れてくれたから、つい飲んでしまって。
気がついたら、免許もってるやつは全員飲んでしまっていて。
「今日はどこにもでかけらんないな…」
ぼそっと呟くと、みんな気づいたみたいで、また笑った。
どこに行こうって話してたのに…
はしゃぎ過ぎだろ、俺たち。
でも久しぶりに皆で集まって、なんだか楽しくて。
ガオが居ないのが残念だけど…
まあ、あいつはこういうのあんまり好きじゃないし…
じゃあ明日はどこに行こうって話してる横で、潤と智が手を繋いでて。
思わず俺も和也の手を握りしめた。
「ん?」
和也が俺の顔を見るから、また吹き出しそうになった。
さっきの情けない顔、傑作だったなぁ…
「なんでわらうですか!」
「いや、なんでもねえよ?」
「またおさけくさいです!」
「お前も飲んでみろよ」
「やーっ!」
「もうお前も大人なんだから…」
「やーっ!しょうさん、いつもくさいっ!」
「おいっ…ちょっとその言い方、傷つくわっ!」