第14章 Coo Coo
深夜、暖炉の火の前で和也とうとうとしていた。
山だから、夜になると冷える。
最近は昼間に薪を割って、夜には火を熾している。
「和也…ベッド、行こうか?」
「う…ん」
暖炉の灯火に照らされて、浮かび上がる横顔が美しい。
頬にキスをすると、少し笑った。
手を取って立ち上がると、一緒に暖炉の火を落とした。
ふと見ると、雅紀と侑李もソファでウトウトしてた。
「雅紀、暖炉消したよ?」
「あ、悪い。ありがと…」
眠そうに起きると、侑李を抱き上げた。
「俺ら、もう寝るね?」
「ああ、俺らも寝るよ」
「おやすみ、翔」
「おやすみ、雅紀」
「ゆーりくん、おやすみ~」
「かずくん、おやしゅ…ハクチっ…」
「あーあ…侑李…」
「早く寝るぞ。じゃね」
「おう」
雅紀たちが部屋へ消えていった。
「さ、俺らもいこ?」
「はぁい」
和也の手を引いて二階に上がる。
部屋に入ると、和也がふんわりと抱きつく。
しばらくそのままお互いのぬくもりを感じる。
髪をなでて、存在を確かめる。
髪にキスすると、ベッドへ二人で倒れこむ。
「さ、寝るぞ」
「はぁい」
スタンドライトを消すと、あたりは真っ暗になった。
そこにはただ、和也のぬくもりがある。
それだけで、満たされる。