第14章 Coo Coo
そんな風に俺達の日常はゆったりと流れていった。
侑李の熱が下がるまで、やっぱり一週間程かかって。
それまで俺たちは、別荘のまわりだけで過ごした。
雅紀がたまに、街まで降りて買い出しをしてきてくれた。
その間、侑李と和也が遊んでいるのをのんびりと眺める。
左手が上手く動かないから、買い出しに行ってくれるのは助かった。
でも一度、雅紀はファンに見つかって、別荘付近まで追いかけられて。
それからは宅配で取り寄せることにした。
今時はなんでもネットで取り寄せることができて…
俺がパソコンでぽちっとすると、次の日には必要なものが届く。
そんな便利な生活に慣れてしまうと、車に乗って遠出をすることもなくて。
淡々と、俺達は日々を過ごした。
侑李の身体は強くなることはなかったけど、あれから熱を出すこともなくて。
水と空気が身体にあっているようだった。
俺と和也は、相変わらず。
ラブラブってやつで…
お互いの傷ついた心と身体を癒やすような日々だった。
雅紀は…
そんな中なのに、どんどん痩せていって。
なんでだろ。
ちゃんと食べてるのに。
同じもの、食べてるのに。