第14章 Coo Coo
帰りの車中で、和也は俺の腕にしがみついて離れなかった。
そんな和也を連れてスーパーにいくこともできず、そのまま、まっすぐ別荘に帰った。
ドアを開けると、雅紀と侑李がリビングに居た。
「あ、ただいま」
「おかえり。…どうしたの?和也」
「あ…先生の墓、行ってきたんだ…」
「あ、そうなんだ…」
和也はぼうっとしたまま、俺の腕にしがみついたままだった。
「…なんか、あったの?」
「ん…先生が、居た」
「え?」
「なんなの…幽霊とかじゃないんだけど…居たんだよ。先生が…」
「まじで…」
「うん…俺は手しかみえなかったけど…和也は、見えてたみたい…」
「そっか…」
「先生、天国行ったみたいなんだ…」
「えっ…」
「和也に会えて、成仏したんだと思う…」
「そっか…」
雅紀はぽんぽんと和也の頭を撫でた。
和也はおずおずと雅紀の顔を見ると、雅紀の胸に飛び込んだ。
「えっ!?どうしたの和也…」
「まさきくん…ないない」
ごしごしと雅紀の胸に顔を埋めている。
「和也…」
「まさきくん、ないないする」
「ん…頑張るから…」
「おい…なんのことだよ?」
「なんでもないよー」
そう言って、雅紀は和也をぎゅうっと抱きしめた。
「ゆーりもだっこおお!」
侑李も抱きついてきて、雅紀は嬉しそうに微笑んだ。
なんだよ…仲間はずれかよ…