第14章 Coo Coo
「和也…」
膝を抱えて、頭を埋めてる。
「ごめん…」
和也は顔を上げない。
「本当に、ごめん…」
「やだ…やだ…やだ…」
「ごめん…和也…ごめん…」
「やだああああっ…」
また走りだそうとするのを、やっと捕まえた。
ぎゅうっと抱きしめて、落ち着かせる。
「ごめん…和也…」
「やだああああっ…やだあああっ」
「ごめん…」
和也が落ち着くまで、ずっと抱きしめた。
暫くすると、落ち着いてきた。
「しょうさん…」
「ん…」
「あいたくない」
強い口調だった。
「ん…わかってる…ごめん…」
「しょうさんといる…」
「ん…ありがとう…」
そういうと、和也が顔を上げた。
「ありがとう!」
そう言うと怒った顔をした。
「ありがとう!ちがう!」
「え?」
「ありがとう!いやっ!」
「どうしたの…」
「ちがうっ…ありがとうちがう!」
和也が何をいいたいのかわからなくて…
「ぼく、しょうさんすき!それだけ!」
やっと、わかった…
お礼を言うなんて、変だっていいたいんだ。
好きなんだから、お礼なんて。
ありがと…
こんな俺なのに
汚れきった俺なのに
好きで居てくれて…
「和也…愛してるよ…」