第14章 Coo Coo
茶碗を洗い終わったら、和也の頭を乾かした。
ドライヤーを掛けていると、本当にあの頃に戻ったようで。
幸せだな…
和也の猫っ毛をぐしゃぐしゃと撫でると、俺を見上げる。
「しょうさん?ぐしゃぐしゃしたらめっです」
「俺は侑李か…」
ちょうど雅紀と侑李も上がってきたから、入れ替わりで俺も風呂に入った。
だだっ広い風呂に一人は…
少し淋しい。
身体を洗っていると、和也がパジャマをまくって入ってきた。
「な、なにしてんだよ…」
「まさきくんが、せなかあらってこいっていいました」
「ああ…じゃ、頼むわ」
「はぁい」
和也にボディスポンジを渡すと、背中をごしごしとこすり始めた。
「しょうさぁん」
「ん?なに?」
「きょう、いっしょして?」
「ぶふっ…」
「だめ?」
「だって…お前…雅紀も侑李もいるんだぞ…?」
「したい…」
上目遣いに見上げられて、俺はまた撃沈した。
「わかったよ…ちょっとだけだぞ?」
「はぁい」
和也は背中を流し終わると、さっさと出て行った。
「あいつ…結構クールだよな…」
しかたなく、残りを洗った。