第3章 Call on Me
次のバイトの休みに施設を尋ねると、先生は喜んで迎えてくれた。
かずなりくんを呼び出すと、笑顔でこういった。
「和也くん。今日は櫻井さんが遊んでくれるって。お仕事、おやすみしていいよ」
「ほんとですか!」
「毎日、見てたもんね。今日はたくさん遊んで貰いなさい」
「あっ…せんせぇ。それは言っちゃだめです」
「毎日見てた?」
「あら。ごめんね。和也くん…」
「やだやだ…先生のばか」
真っ赤になってかずなりくんは職員室を飛び出していった。
でもすぐ戻ってきた。
ドアから顔だけ出すと、先生にあっかんべーをした。
「先生くちがかるいです」
「ごめんね…ほんと…」
「しょうさん、いきます」
かずなりくんは俺に駆け寄ると、手をひっぱった。
「ど、どこいくの?かずなりくん」
「みえない場所」
どきっとした。
まさか、かずなりくんきもちいいことってやつをしようとしてないか?
「します」
ぼそっと答えた。
え?俺、なんにも言ってないよな…?
「ぼくは、しょうさんときもちいことがしたいです」
きっぱりと言い切って、かずなりくんは俺を突然、部屋に押し込んだ。