第12章 Maybe
「そうそう。やっぱね。するんだったら、日本人がいいからね」
「なんで?」
潤が興味津々に身を乗り出した。
「やっぱり締まり方が違う」
「ほほぉ~~~」
「やっぱさ、同じ国で生まれたんだ。身体だって、同じ国の男を受け入れやすいようにできてんだろ?」
難しいことを講釈するように言っているが、単純にスケベな話だ。
「こっちで、何人も女、抱いたけど…やっぱ日本人が最高だよ」
「だよなー!」
潤と翼がグータッチした。
「あんた、話あうな!」
翼が嬉しそうに笑う。
「俺、日本でロシア人と付き合ったことあってさー」
延々と二人の猥談は続いた。
智と俺は、ついていけなくなって黙ってた。
女となんて、ヤったのいつが最後だろ…
覚えてねぇや…
智を見ると、口を開けてふたりを見てた。
「ぷっ…なんて顔してんだよ…智」
「いやぁ…潤がロシア人と付き合ってたの知らなかったぁ…」
「そこかよっ!」
翼と潤は、回りが日本語がわからないことをいいことに、猥談をずっと続けてた。
俺と智は時々ぽつぽつと話しながら、二人の盛り上がりを見守ってた。
バカだ…こいつら…