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ROSE【気象系BL小説】

第10章 Cry Baby


医師や、看護師がたくさんやってきて、俺のベッドを囲んで俺の身体を触る。


たくさんいろんなこと聞かれて、カルテに記入されて。


管を一度全部引っこ抜いて、検査室を何個もはしごさせられて。


歩けなくなってたから、車いすで病院中ひっぱりまわされた。


病室にもどったら、avidと小出社長が揃ってた。


「あ…」


「翔!」


雅紀が抱きついてきた。


でも、雅紀の背後には見たことない少年が居た。


疑問に思っていると、雅紀が言いにくそうに説明してくれた。


「この子…榎本と一緒に居た子…侑李って言うんだ…」


「……」


なんと答えていいかわからなかった。


侑李という少年はこちらをじっと見ている。


俺が笑いかけると、にこっと笑った。


「翔…」


ガオが俺の横に立った。


「翔が帰ってきてくれて、嬉しい」


そういうと、病室を出て行った。


「ガオ…」


「一人にしといてやんなよ。泣いてるんだよ。アイツ…」


智が言う。


「翔、おかえり」


そのまま智が微笑むから、思わず涙が零れた。


「翔、待ってたよ」


潤が俺の手を握る。


「おかえり」


髪をぐしゃっと撫でた。


「……ただいま……」
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