第10章 名前と台本 ~H&T~
「他の人と…」
翼さんは誰よりも親身になって話を聞いてくれるとても優しい人
他の人のように2人になっても何もしてこない
「翼さんは、他の人とは違うと思います」
代「……なんで」
「翼さんは優しいです。あ、皆さん優しいですよ!けど誰よりも親しい気がします」
代「そんなふうに思ってくれるんだね。でも、そのイメージ崩しちゃうかも」
どんどん小声になっていく翼さん
「最後の方きこえなかったんですけど?」
代「ううん。聞かなくていいよ」
そう言ってあたしを抱きしめた
そして耳元で
代「俺だって男だよ。優しくしたのだって下心がないわけでもないよ。
だって男は皆"オオカミ"だから」
普段の高めの声ではなく
男らしい低い声
思わずしゃがみ込んでしまう